田中氏本人の語りも面白く、影のエピソードも興味深く読めるのだけれど、氏の考えには一部納得できない部分もある。
(地上げに関して)、
放火するなんてひどいと思う人もいるでしょうが、彼らには彼らの理屈があるんです。
理屈があれば、放火しても良いというのか? 多数の幸福と個人の財産権の対立は現代社会で大きな問題になるところだけれど、それを暴力で解決することを肯定するのは、とても賛同できない。
そんな人間が弁護士、検事をやってきたというのは、ぞっとする。裁判の結果によらずに弁護士を辞職すると書いているが、確かにそうしたほうが望ましいように思う。
自分の掲げる正義に沿って、都合のよいように法を利用し、世を渡る。それでは、氏自身が批判する歪んだ検察の姿と、50歩100歩ではないか? ウソさえついていなければそれで良い、というのはあまりに乱暴だろう。
(もし理屈があれば放火しても良いと氏が考えるのなら、理屈があれば冤罪で逮捕しても良いことになるのではないか?)
こういった部分はともかく、氏が批判するような体質が実際に検察にあるのであれば、大きな問題。正直、マスコミの報道は当てにならないし、ウェブの言論は、まだまだ力が弱い。
反対意見多数でも「ダウンロード違法化」のなぜ(ITmedia) 是非はともかく、ウェブ利用者から多くの意見が寄せられたが、趨勢は変わらなかった。
高知白バイ衝突死・証拠ねつ造? ウェブの動画サイトがきっかけになり署名活動が活発化しているようだが、
動画に信憑性を持たせているのが”(地方とはいえ)マ
スコミが報道した”
という事実であることは見落とせない。
メディアというバイアスを経由せず、多くの声が反映される仕組みをつくることはできるのだろうか。