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検察を支配する悪魔 

2007年12月28日 ()
読んだ本。 * 本・雑誌
検察を支配する悪魔 田原総一郎+田中森一

「反転 闇社会の守護神と呼ばれて」で有名な田中森一と田原総一郎の対談。残念ながら、私は「反転〜」は興味を持ちつつも読む機会がなかったので、この人が関係する本は初めて。

簡単に書くと、この田中森一という人は、もと検察のエリートで、検察のあり方に反発して辞職した後、弁護士として活動を開始。今度は、暴力団やいかがわしいとされる経済人の弁護で八面六臂の活躍、という180°の転身をした挙句、今度は何かと悪名高い許永中氏の裁判に連座して実刑判決を受け、現在は最高裁に控訴中という、なんともすごい経歴の持ち主。

内容は、すごくセンセーショナルで、検察の裏側のドロドロしたものを抉り出して白日の元に晒している。
調書の内容に信憑性を持たせるためのテクニックの話、事前のシナリオに沿って捜査を捻じ曲げつ検察の体質・・
真実かどうかの検証をすることはかなわないが、言っていることは的を得ている。
一説には、99%といわれる刑事訴訟で有罪になる確率の高さには、多くの冤罪が隠れているといわれている。元、内部にいた人の発言だけに、説得力がある。


(それだけに、事実に見せかけて、去った組織を悪し様にいうガセの可能性も十分にあるのだけれど)

田中氏本人の語りも面白く、影のエピソードも興味深く読めるのだけれど、氏の考えには一部納得できない部分もある。

(地上げに関して)、

放火するなんてひどいと思う人もいるでしょうが、彼らには彼らの理屈があるんです。


理屈があれば、放火しても良いというのか? 
多数の幸福と個人の財産権の対立は現代社会で大きな問題になるところだけれど、それを暴力で解決することを肯定するのは、とても賛同できない。
そんな人間が弁護士、検事をやってきたというのは、ぞっとする。裁判の結果によらずに弁護士を辞職すると書いているが、確かにそうしたほうが望ましいように思う。

自分の掲げる正義に沿って、都合のよいように法を利用し、世を渡る。それでは、氏自身が批判する歪んだ検察の姿と、50歩100歩ではないか? ウソさえついていなければそれで良い、というのはあまりに乱暴だろう。
(もし理屈があれば放火しても良いと氏が考えるのなら、理屈があれば冤罪で逮捕しても良いことになるのではないか?)

こういった部分はともかく、氏が批判するような体質が実際に検察にあるのであれば、大きな問題。正直、マスコミの報道は当てにならないし、ウェブの言論は、まだまだ力が弱い。

反対意見多数でも「ダウンロード違法化」のなぜ(ITmedia)
  是非はともかく、ウェブ利用者から多くの意見が寄せられたが、趨勢は変わらなかった。

高知白バイ衝突死・証拠ねつ造?
  ウェブの動画サイトがきっかけになり署名活動が活発化しているようだが、
  動画に信憑性を持たせているのが”(地方とはいえ)マスコミが報道した
  という事実であることは見落とせない。

メディアというバイアスを経由せず、多くの声が反映される仕組みをつくることはできるのだろうか。

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[2007.12.28(Fri) 20:40] 社会Trackback(0) | Comments(0)
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