トンデモ仮説の世界―まだ9割の人がだまされている 竹内薫
ネコ好きの科学者? による、世の中に転がっている仮説、仮説、また仮説を軽いのりで調理した本。
科学系読み物と言っても、あまり難しく(真剣に)考えずに、楽しく読む本。
記述も独断と偏見に満ちていて、なかなか面白い。
最近、宇宙論で有名になってきたリサ・ランドール女史を評して。
じゃあ、どうしてリサ・ランドールさんだけが注目されるんです?
「君の言うとおり、ルックスがいい女性だからだろうな」
みもふたもない(笑)
こんな感じで、まともそうな仮説から、怪しそうな仮説まで、ドクターTがズバズバと斬り捨てたり、斬り捨てられたり(助手に)。
宇宙論の話があるかと思えば、ヒトの祖先とオオカミの関係についての仮説があり、男性器の形状の仮説やら、地下都市伝説、はては陰陽五行説を取り上げてみたり。
他のエントリでも書いたけれど、科学の世界は、最初はすべて仮説。そのなかから、十分に研究をされたものが、ようやく事実として認められるようになる。中には、
大して研究されていないのに、ノーベル賞をとってしまって反論が出たり、「ビタミンCが風邪に効く」なんて迷信として残ってたりするものもあるけれど。
ということで、この本に出ている怪しい仮説の数々も、数年たったら世界の常識になって・・・・

・・ないだろうなぁ。ほとんどは。
ところで、この本の中で、気になった記述。
「これは一つの試算なんだが、原発一基分(100万キロワット級)の電力を作るためには、東京の山手線の内側を全部、風力発電装置や太陽電池パネルで埋める必要があるんだ(もっと広い可能性もある)。
以下、別ソース。
ドイツと日本、再生可能エネルギーの“差”(ITmedia)世界で最も再生可能エネルギーの利用が進んでいるのはドイツだ。風力発電や太陽光発電、バイオマスなどによる発電能力は、2500万キロワットを超えるという。ざっと原発25基分である。それに比べると、日本は700万キロワットほどに過ぎない。
うーん。ドイツは、
”日本より面積が狭いのに”、そんなに広大な土地を風力発電や太陽電池で埋めていると?
確かに、数万基の風力発電装置が動いているのは確かなようだけれど、それにしたって、山手線の内側を全部、というのは大げさでは?
とまあ、数値を出されると突っ込みたくなってしまうけれど、定性的な話題としては、難しいことを考えず、ネタを軽く楽しめる本。